さまざまな業種が、Webサイトによるマーケティングや業務システムの導入を積極的に行うようになったことで、サーバーエンジニアの需要が高まっている。IT業界の新しい潮流といってもよいだろう。

サーバーエンジニアはサーバーの構築はもちろん、運用や保守などの役割も担っている。そのため業務システムを導入している企業に出向いたり、あるいは常駐する形で勤務する機会も多い。エンジニア職の中でも働く場所や環境に多様性があるのだ。

そうなるとコミュニケーションのスキルが問われる。業務システムやWebサイトを導入している企業が必ずしもITに詳しいとは限らないため、相手の要望を聞き取り、それに応える業務を行う、必要に応じて説明をする。こうした機会にコミュニケーション能力が大きくものをいうのだ。

専門的なスキルに関しては、サーバーOSやコンピューターアーキテクトなどがまず必須だ。そのうえでサーバー設計ができることが問われる。さらにサーバー運用・保守に関する知識やセキュリティ関連の知識も重要だ。

しかもこうしたスキルは経験を通して身につけなければならない面もある。例えば、保守・運用の業務の際にサーバーに何らかのトラブルが生じたときにどう対応するか、セキュリティの問題点が発覚したときにどう処理すればよいか、実務経験で身につけた臨機応変かつ柔軟性のある対応がこうした場では大きくものを言う。
サーバーに関する専門的な知識を土台にしたうえで、それを状況に合わせて柔軟に活用できる経験を備えている。これが現在のIT業界でサーバーエンジニアが求められている資質となるだろう。